“溌墨”の読み方と例文
読み方割合
はつぼく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こう一気に書いて来て、宋江はその溌墨はつぼくの匂いとともに、心気すこぶる爽快そうかいになった。無性に、何かうれしくなり、つづいてその後に。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
シナの名墨や、端溪などの名硯めいけんについて、同様な研究をしてみたらいわゆる墨色とか、溌墨はつぼくとかいう東洋の墨の神秘に科学的な説明がある程度まで与えられるかもしれない。
八幡馬と墨の研究 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
溌墨はつぼくの具合も至極よろしい、試してご覧なさいと、おれの前へ大きな硯をきつける。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)