満渡みちわた)” の例文
晴れた空には早や秋の気が十分に満渡みちわたっているせいか銀河を始め諸有あらゆる星の光は落ちかかる半輪はんりんの月よりもかえってあかるく、石燈籠いしどうろうの火の消残る小庭こにわのすみずみまでくまなく照しているように思われた。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)