“湖山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こざん66.7%
こやま33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今から丁度十年ほど前、自分は木曜会の葵山きざん渚山しょざん湖山こざんなぞいう文学者と共に、やはり桜の花のさく或日の午後ひるすぎ、あの五重の塔の下あたりの掛茶屋かけぢゃやに休んだ。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
巴山人は早稲田出身の文士にてさざなみ山人門下の秀才なりしが明治三十四年同門の黒田湖山こざん相図あいはか麹町三番町こううじまちさんばんちょう二七不動のほとりに居をかまへ文学書類の出版を企てき。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
湖山こやまの池も近いと聞くと、私は鳥取の方で聞いて來た湖山の長者の傳説を自分の胸にくり返して見て、おとぎ話の世界にでも心を誘はれるやうな思ひをした。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)