清澄きよすみ)” の例文
ただ安房あわ上総かずさの国で特筆されてよいと思いますのは、日蓮宗のお寺で名高い清澄きよすみ山やまた風光のよい鹿野かのう山に建具たてぐを職とする者が集っていて
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
斯様かように申しまする私は、決して怪しいものでもなんでもございません、もと安房国あわのくに清澄きよすみの山におりました小法師でございまして、あれから一度は江戸へ出て参りましたが
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼は外房州の「日本で最も早く、最もさかんなる太平洋の日の出」を見つつ育ち、清澄きよすみ山の山頂で、同じ日の出に向かって、彼の立宗開宣の題目「南無妙法蓮華経」を初めて唱えたのであった。
その日蓮上人は小湊こみなとの浜辺に生れて、十二歳の時に、同じ国、同じ郡の清澄きよすみの山に登らせられてそこで出家を遂げました。それは昔のことで、この時分は例の尊王攘夷そんのうじょういの時であります。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)