“涓滴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんてき66.7%
したたり11.1%
しずく11.1%
したゝり11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竜池は涓滴けんてきの量だになかった。杯は手に取っても、飲むまねをするに過ぎなかった。またいまだかつて妓楼に宿泊したことがなかった。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
涓滴したたりそれぞとなれもたのみけむか。——
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
雨は飛沫しぶきを立てて降ってきた。南はその飛沫を避けて一方の手で長裾にかかった涓滴しずくをはたいた。南の姿を見つけて其処の主人が顔をだした。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
勘次かんじ土間どまむしろいての一まい蒲團ふとんかぶつてくる/\とかゞめた。かれあしばしたまゝ上體じやうたいもたげて一くらゆかうへた。ぴしや/\とちる涓滴したゝりしばらかれみゝそこつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)