海老錠ゑびぢやう)” の例文
「へエ——、まア、さう言つたわけで、外の大扉には海老錠ゑびぢやうがおりて居りますから、中の二つの戸のさんは内からでも開けられますが——」
「待てよ。圍ひの戸へ鍵をおろしたのは、幾太郎ぢやないかも知れないな。海老錠ゑびぢやうは鍵がなくつたつておろせるんだ」
格子戸とかしの板戸と漆喰しつくひの大扉と三重になつて、中の二枚の戸はそれ/″\のさんがひとりでおりますが、一番外の大扉のは海老錠ゑびぢやうで、その鍵は別にあります。
「大一番の海老錠ゑびぢやうがおりて居たさうですよ」