決闘けっとう)” の例文
あなたはね、ベロヴゾーロフさん、その人に決闘けっとうを申込むわね。マイダーノフさん、あなたは、その人に当てつけた諷刺詩ふうししを書くわ。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
いよいよ犬同士の決闘けっとうです。森川君も次郎君も、口に出してはなんともいいません。しかし心の中ではおたがいに自分の犬に向かって「おし、おし」と勢いをつけています。
決闘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「何だと、僕のことを云ってるのかい。よしさあ、僕も覚悟かくごがあるぞ。決闘けっとうをしろ、決闘を。」
楢ノ木大学士の野宿 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そうして袈裟けさなどを拵えて貰う。誠にけがらわしい話ですけれども実際に行われて居る事ですから……。そういうことが沢山行われるからしばしば喧嘩けんか決闘けっとうが生ずるので実に見苦しい訳です。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
まさに龍攘虎搏りゅうじょうこはくよりものすごい決闘けっとう最中さいちゅう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ネネムは、検事と一緒いっしょに中へはいりました。楽隊がさかんにやっています。ギラギラするはがねの小手だけつけた青と白との二人のばけものが、電気決闘けっとうというものをやっているのでした。
「じゃどっちの犬がつよいか決闘けっとうさせよう。」
決闘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
きつね。お前はよくもホモイをだましたな。さあ決闘けっとうをしろ」
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
犬はいっこう決闘けっとうをしようとはいたしません。
決闘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)