水遁すいとん)” の例文
忍術には水遁すいとんの術、火遁かとんの術、木遁もくとんの術などいろいろありますが、小林君の発明したのは「書遁しょとんの術」とでもいうのでしょう。
怪奇四十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「航海長、僕らの水遁すいとんの術は、猿飛佐助さるとびさすけ霧隠才蔵きりがくれさいぞう以上だね。しかし、もうちょっとでやられるところだったな。」
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
水遁すいとん秘法ひほうをもちいて、泉殿いずみどのはしをわたり、いつのまにか、晴季やそうたちのいるへやのどこかにしのびこんでいたのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
火遁かとん水遁すいとん木遁もくとん金遁きんとんさては土遁どとんの合図もなしに、ふわりと現われ、ふわりと消える、白い雲よりなお身も軽い、白雲師匠の秘伝を受けて、受けて返すはへぼ弓、へぼ矢
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)