“気働”の読み方と例文
読み方割合
きばたら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小山田庄左衛門は、世皆知るとおり、討入の直前に脱走して、彼らしい気働きばたらきから、不義士の名を百世に買ってしまった。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山男などと附合つきあいをするのは、いずれ身のためにはくないことだと話し合っていたそうであるが、もしこの樵夫にせめて松任の餅屋ほどの気働きばたらきがあったら
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その点で漱石は前の世代の人であった。それだけに漱石は、言葉に現わさずとも心が通じ合うということ、すなわち昔の人のいう「気働きばたらき」を求めていたと思う。
漱石の人物 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)