民顕ミュンヘン)” の例文
上さんも亭主も、僕が日本人だなどということを気にせぬらしく、恬然としているところは、民顕ミュンヘンの人などとは丸で違っていた。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
地図を辿って行くに、河は西南独逸の山中からほそくなって出て来ている。僕は民顕ミュンヘンに来てから、“die Donau”という書物を買った。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
Badenバァデン 地方になり、もっと右手は Bayernバイエルン 地方になるのであるが、その Bayern の首府の民顕ミュンヘンにあって僕は丸一年余り勉強をして
リギ山上の一夜 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その時計はだいぶ古くなって、神戸を出帆するとき神戸の時計店で弾機ばねを直した。それから維也納ウインナにいるときも、民顕ミュンヘンにいるときも度々その弾機を直した。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「おや湯婆が這入っているぜ。……やっぱり山中やまんなかは何か工合のいいところがあるな」そんなことを僕がいって、足で触ってみると民顕ミュンヘンあたりの湯婆とは感じが違うから
リギ山上の一夜 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)