“死花”の読み方と例文
読み方割合
しにばな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「かかる破格な御供養をたまわり亡父ちちには死花しにばなが咲いたようなもの。さだめし地下でよろこんでおりましょう」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蒲團やの時代から左のみの男と思はなんだがあれこそは死花しにばな、ゑらさうに見えたといふ、何にしろ菊の井は大損であらう、彼の子には結構な旦那がついた筈
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼は親分に向って、彼の体力、智慧、才覚、根気、度胸、其様なものを従来私慾の為にのみ使う不埒ふらちを責め最早もう六十にもなって余生幾何もない其身、改心して死花しにばなを咲かせろと勧めた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)