“死歿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なくな66.7%
なくなり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
早く死歿なくなつた彼の若い母が、彼を生んだとき私の手を握つて、しぼるやうに陣痛をこらへたので、あたしの中指にはめた指輪がまがつて、指と指の間にはさまり
四人の兵隊 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
「去年、旦那が死歿なくなって、朝夕淋しくお暮しだろう。慈善だの、何だのと、世間体はよしにして、情夫いろおとこでも御稼ぎなさいな。私やもう帰ります。」と、襟掻合かきあわして立上り
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「へい。ところでその、黒瀬という婆々ばばあはもう死歿なくなりました。」「えほんとうに?」「まったくでございます。」「そんなら用は無い、もう帰邸かえるとしようの。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)