武士姿さむらいすがた)” の例文
妾は急いで佐野の楽屋に這入ってみると、彼は武士姿さむらいすがたに扮して、鏡の前で人形のように白粉おしろいを真白に塗っていたのが、妾を認めると、不意にからからと空虚な笑声をたてて妾に近寄ってくるのです。
バルザックの寝巻姿 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)