此家こっち)” の例文
久「おら此家こっちの旦那の身寄りだというので、みんなに大きに可愛かわいがられらア、このうち身上しんしょうは去年から金持になったから、おらも鼻が高い」
長「婆さん、お願いだからおめえも己のことを此家こっちの人達へねえしょにしていてくんなせえ……これは己のちいさい時守をしてくんなすったお礼だ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
長「そりゃア知れたこった、此の書付を渡したからにゃア此家こっちんな事があってもおらア知らねえよ、また己の体に何様どんな間違えがあっても御迷惑アかけねえから、御安心なせいやし」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
婆「上手にもなるだア、わけい時から此家こっちでお客の相手えしたからよ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)