楽府がふ)” の例文
いや宋江もめずらしく大酔し、酔うと彼の癖で、ふですずりを求め、楽府がふ(絃にのせて歌える詩)の一章を、墨も、りんりと書き流していた。——するうちに、突然
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この稀有けうの女流文豪が儕輩せいはいの批難を怖れて、平生は「一」という文字すらどうして書くか知らないような風を装い、中宮ちゅうぐうのために楽府がふを講じるにも人目を避けてそっと秘密に講じています。
「女らしさ」とは何か (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)