れん)” の例文
彼の「センダンは双葉ふたばより香ばし」と唱うる「せんだん」はすなわち栴檀でそれはれんの「せんだん」ではない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
苦楝は本名オウチ、すなわち古書に誤って樗の字を宛てている木のことで、一種その樹実の味苦いものが、薬用として知られているところからこう書くが、正しくは漢語にれんとあるものに該当する。
アテヌキという地名 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
元来「おうち」とは今日云う「せんだん」の古名でその支那名すなわち漢名はれんである。故に樗へ「おうち」とフリガナをしては極めて悪いのみならずこの樗にはもとよりそんな和名はない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)