桂木氏かつらぎし)” の例文
少年は姓桂木氏かつらぎし、東京なるなにがし学校の秀才で、今年夏のはじめから一種憂鬱ゆううつやまいにかゝり、日をるに従うて、色も、心も死灰しかいの如く、やがて石碑いしぶみの下に形なきまつりけるばかりになつたが
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)