桂月香けいげつこう)” の例文
倭将の一人——小西行長はずっと平壌へいじょう大同館だいどうかん妓生ぎせい桂月香けいげつこう寵愛ちょうあいしていた。桂月香は八千の妓生のうちにも並ぶもののない麗人である。
金将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この不思議を見た桂月香けいげつこうもすその中へ手をやるや否や、行長の首のり口へ幾掴いくつかみも灰を投げつけた。首は何度飛び上っても、灰だらけになった斬り口へはとうとう一度もわらなかった。
金将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)