かく)” の例文
昨年の冬は二かくから成る結晶の存在が確められて、従来多年の懸案となっていた三花や四花の結晶の成因がすらすらと解決出来てしまったのであるが、これもよく考えてみると
樽ロケットが隣りへ動くと、こんどはそこに、まん中に一つの動かないかたまりがあり(水素のかくよりも十数倍大きい)、そのまわりに八個の小さい球(電子だ)が、ぐるぐるとまわっていた。
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さもなくば自己に帰って、客観的にはへりくだってすべてに顕わるる神を見、主観的には自己をかくにして内にも外にも好きな世界を創造すべく努めるか。私は其一を撰ばねばならなくなりました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
平次の問は漸くかく心に觸れて行きます。
椰子が其果そのみかく殻皮こくひなかをさめて
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
飛び下りて、雨の中から七八つ白いのを拾った。あまり大きなのではない。小指のさき位なのである。透明、不透明、不透明のかくをもった半透明のもある。主人は二つ食った。妻は五六個食った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)