松陰しょういん)” の例文
松陰しょういん神社じんじゃの入口から世田ヶ谷の上宿かみじゅく下宿を打通して、約一里の間は、両側にずらり並んで、農家日用の新しい品々は素より
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
これを聞いていた松陰しょういん先生は、平生は女子のごとくやさしくしてめったに大声だも発せぬ人であったにかかわらず、この時にかぎり声をはげまして
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
金子重輔と一緒に、吉田松陰しょういんと会ったのも、木挽町のそこの書斎であった。松陰とは、その時が初めてではない。清麿が長州にいるあいだ、幾度か、その人の風には接していた。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吉田松陰しょういんや雲井龍雄たつおのような志士革命家を指すのである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
また松陰しょういん先生にしても誰にでもこの筆法をもって鞭撻べんたつされたとも思われぬ。日ごろ先生が公に見るところあり、この機に乗じて一しんを加えたにすぎぬ。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)