村端むらはづれ)” の例文
村から一里許りのK停車場に通ふ荷馬車が、日に二度も三度も、村端むらはづれから真直に北に開いた国道を塵塗ちりまみれの黒馬の蹄に埃を立てて往返りしてゐた。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
こゝは網代の村端むらはづれにて、これより渓澗けいかんに沿ひ山一つ登れば、昔し遊びし浴亭、森粛しんしゆくたる叢竹の間にあらはれぬ。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
村から一里許りのK停車場に通ふ荷馬車が、日に二度も三度も、村端むらはづれから眞直に北に開いた國道を塵塗れの黒馬の蹄に埃を立てて往返ゆきかへりしてゐた。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
村端むらはづれの溝にせりの葉一片ひとつあをんではゐないが、晴れた空はそことなく霞んで、雪消ゆきげの路の泥濘ぬかるみの処々乾きかゝつた上を、春めいた風が薄ら温かく吹いてゐた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
大きく菊の花を染めた、派手な唐縮緬たうちりめん衣服きものを着た藤野さんの姿の交つたのは、村端むらはづれの泥田に蓮華の花の咲いたよりも猶鮮やかに、私共の眼に映つたのであつた。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
大きく菊の花を染めた、派手な唐縮緬の衣服きものを着た藤野さんの姿の交つたのは、村端むらはづれの泥田に蓮華の花の咲いたよりも猶鮮やかに、私共の眼に映つたのであつた。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
北の村端むらはづれから東に折れると、一町半の寺道、其半ば位まで行つた時には、野送の人が男許り、然も皆洋服を着たり紋付を着たりして、立派な帽子を冠つた髯の生えた人達許りで
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
唯途で逢つて叩頭おじぎするのが嬉しかつた位で、遂十日許り前、朝草刈の歸りに、背負うた千草の中に、桔梗や女郎花が交つてゐたのを、村端むらはづれで散歩してゐた藤田に二三本呉れぬかと言はれた
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
唯途で逢つて叩頭おじぎするのが嬉しかつた位で、遂十日許り前、朝草刈の帰りに、背負うた千草の中に、桔梗や女郎花をみなへしが交つてゐたのを、村端むらはづれで散歩してゐた藤田に二三本呉れぬかと言はれた
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
大桶を二つかついで、お定は村端むらはづれの樋の口といふ水汲場に行つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
大桶を二つ担いで、お定は村端むらはづれの樋の口といふ水汲場に行つた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)