“曇日（くもりび）” の例文

曇日（くもりび）なので蝙蝠（かほもり）は窄（すぼ）めたまゝ手（て）にしてゐる故（せい）か、稍（やゝ）小さい色白（いろじろ）の顏は、ドンヨリした日光（ひざし）の下に、まるで浮出（うきだ）したやうに際立（きわだ）ってハツキリしてゐる。頭はアツサリした束髪（そくはつ）に白（しろ）いリボンの淡白（たんぱく）な好（このみ）。

虚弱 (旧字旧仮名) ／ 三島霜川(著)

そこには煤（すす）けた障子（しょうじ）が陰鬱（いんうつ）な曇日（くもりび）の色の中に浮いていた。

藍瓶 (新字新仮名) ／ 田中貢太郎(著)

陰々（いんいん）と、灰色（はいいろ）重き曇日（くもりび）を

邪宗門 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)

曇日（くもりび）の空気（くうき）のなかに

邪宗門 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)

曇日（くもりび）の色なき街（まち）は

邪宗門 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)

曇	常用漢字 中学 部首:⽇ 16画
日	常用漢字 小１ 部首:⽇ 4画