“旧馴染”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むかしなじみ50.0%
ふるなじみ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎日のように岸本は旧馴染むかしなじみの高台を下りて、用達ようたしに出歩いた。下町の方にある知人の家々へもそれとなく別れを告げに寄った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
岸本の帰国を聞いて戦時の巴里の消息を尋ねに来る新聞雑誌の記者、その他旧馴染むかしなじみの客なぞで、一しきり家の内はごたごたした後であった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
思わずおげんは蜂谷を側に置いて、旧馴染ふるなじみにしか出来ないような話をした。何と言ってもお新のような娘を今日まで養い育てて来たことは、おげんが一生の仕事だった。
ある女の生涯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と裁縫師は旧馴染ふるなじみそばへ寄つて言つた。
死の床 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)