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擤
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か
ふりがな文庫
“
擤
(
か
)” の例文
ここ
迄
(
まで
)
は妙子は、始終両
頬
(
ほお
)
に涙の
条
(
すじ
)
を引きながら、時々
洟
(
はな
)
を
擤
(
か
)
んだりしたけれども、割合に落ち着いて、理路整然と、事細かに話した。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
眼の中に入れても痛くない位可愛がって、振袖を着せたり、
洟汁
(
はな
)
を
擤
(
か
)
んでやったりしているのであった。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
紳士の態度には、何処となく
厳
(
いかつ
)
いところがあって、
洟
(
はな
)
を
擤
(
か
)
むのにもおそろしく大きな音をたてる。一体どうしてやらかすのか分らないが、彼の鼻はまるで
喇叭
(
らっぱ
)
のような音をたてるのだ。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
擤
部首:⼿
17画