推服すいふく)” の例文
諸将は一益の明察に推服すいふくした。同時に敵の秀吉にも感心した。秀吉もまた心耳と機眼のある大将かなとひそかに思った。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
豪力無双ごうりきむそうと言われておりますが、根が人のい方で、日頃銭形平次のたくましい智恵に推服すいふくし、むずかしい事件があると、なんのせ我慢もなく、後輩の平次を引っ張り出して
彼はすっかり推服すいふくした。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
馬之山の対陣の後も、あなたは秀吉の人物を絶讃ぜっさんしておられた。正直それがしも彼の弓の取りようを見、その大志と智略を知るにつけ、敵ながら推服すいふくしている。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平次は笹野新三郎の学問と人柄には、日頃から推服すいふくしきっていたのです。
ひそかに推服すいふくしていたのも、余りに教養のにおいを表に持ったその人品には、何人なんぴとも、なぜか親しめない。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敵ながら正直にそう推服すいふくできる。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)