)” の例文
旧字:
細川は自分の竿をついでびくをぶらぶら下げ、浮かぬ顔をして、我家へと帰った。この時が四時過ぎでもあろう。家では老母が糸をいていた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
蝙蝠こうもりが飛び出して、あっちこっちで長い竹棹ものほしざおを持ちだして騒ぐ黄昏たそがれどきに、とぼとぼと、汚れた白木綿に鼠の描いてある長い旗をついで、白い脚絆
彼の父は尻を端折はしょって、くわついだまま庭へ飛び下りるから、何をするのかと思って、あとからいて行こうとすると、父は敬太郎に向って、御前はそこにいて、時計を見ていろ
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
公卿輩くげばら公達きんだちなかまでは、やごとなき摂家せっけの姫君をすら、はぎすすきの野ずえにき盗み出しまいらせて、朝月のほの白むまで、露しとどな目にお遭わせして、人目ひとめひそに、帰しまいらせたとか。
山笠の太いき棒をはげしく叩きつけられて、こちらの山笠は、危うく横だおしになるところであった。っておけば倒れた。ほとんど、地につきそうになったところを、やっと押し返した。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)