手前てめい)” の例文
「こらッ吉ッ! きょうはお客が見えたからこれで遊ばせてやる。いますこし励んだらしまいにして手前てめいはよくあと片づけしておけ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「清水などア本統の問題ぢやアない! 人のことなどにやア口出ししないで、手前てめいのざまを見ろ!」
ムク、昨夜ゆうべ手前てめいなんだっておいらを置いてけぼりにして、どこかへ行っちまったんだ、先廻りを
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「いよう何うしたはぐれ鳥め、手前てめい仲間とはぐれたな」彼等の一人が斯う云いました。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)