扁額がく)” の例文
「御覧なさい、救世主として崇敬うやまはるゝ耶蘇イエスの御生涯を」と篠田は壁上の扁額がくを指しつ「馬槽うまぶねに始まつて、十字架に終り給うたではありませんか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
お三輪は椅子を離れて、木彫きぼり扁額がくの掛けてある下へも行って見た。新七に言わせると、その額も広瀬さんがこの池の茶屋のために自分で書き自分で彫ったものであった。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)