“恵方”の読み方と例文
読み方割合
えほう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年内の御重宝ごちょうほう九星売が、恵方えほうの方へ突伏つっぷして、けたけたとたまらなそうに噴飯ふきだしたれば、苦虫と呼ばれた歯磨屋はみがきやが、うンふンと鼻で笑う。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こいつをしおに、戯作で飯が食えるようにぎ着けざアなるまい——まず正月早々、今年ア恵方えほうが当ったぞ。——
曲亭馬琴 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
やがてその日もゆうべになれば主人は肩衣かたぎぬを掛け豆の入りたる升を持ち、先づ恵方えほうに向きて豆を撒き、福は内鬼は外と呼ぶ。それより四方に向ひ豆を撒き福は内を呼ぶ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)