たのし)” の例文
目下頗る心をたのしましむるに足る情人を我所有としてゐる。然るに僕は此手紙を書いてしまふと、あの黯澹たる深紅色の我目を喜ばしむる、美しい波斯の氈の上で自殺しようと思ふ。
不可説 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)