“忿懣”の読み方と例文
読み方割合
ふんまん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この無邪気な忿懣ふんまんが、やがて成長して危険な年齢を迎へた喬彦の心のなかで、或る卑しい欲望に変形して行つたのは言ふまでもない。
垂水 (新字旧仮名) / 神西清(著)
義雄は多少忿懣ふんまんの氣味で、自分が樺太の通信を東京の或新聞に引き受けた時でも、その三倍もしくは四倍分を受け取つたことを語る。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
さらに三斎について注目すべきは、彼が徳川の傘下さんかりながら、幕府の不遜ふそんな対朝廷策に、大きな忿懣ふんまんを抱いていたことである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)