“心切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんせつ77.8%
しんき22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
久八はとくさつし何事も心切しんせつを盡し内々にて小遣錢こづかひぜに迄も與へかげになり日向ひなたになり心配してくれけるゆゑ久八が忠々まめ/\敷心にめでて千太郎は奉公に來し心にて辛抱しんばう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
返禮が氣の毒なとて、心切しんせつかは知らねど十軒長屋の一軒は除け物、男は外出そとでがちなればいさゝか心に懸るまじけれど女心には遣る瀬のなきほど切なく悲しく
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
誰かを呼びたい、ような気もしたが、自分の気の迷いで、人を呼ぶのも恥かしかったから、心切しんきりを持ち直して、燭台を見ると、前よりも薄暗いようであった。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「閉めさせました」とセルゲイは答えると、心切しんきりで蝋燭の心をつまみ、ストーヴの前に立ちどまった。