御立腹ごりっぷく)” の例文
焼き捨てろと仰有おっしゃいますか。それはまことに——いや、御立腹ごりっぷくはご尤もであります。
昨日きのう我々われわれはあんなにはなしたのですが、なににわか御立腹ごりっぷくで、絶交ぜっこうすると有仰おっしゃるのです、なにかそれともさわることでももうしましたか、あるい貴方あなた意見いけんわんかんがえしたので?』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ところが殿様は、大よろこびと思いのほか、ことのほかの御立腹ごりっぷくでありました。
とんまの六兵衛 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
ほら、あのたけのことでさあ。さっきわれわれ一行の中にまぎれこんでいましたね。彼奴はカンバスの下に野菜と一緒になってかくれていたんですよ。ところが虎船長、大の御立腹ごりっぷくですわい。
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)