引退ひつさが)” の例文
とき其時そのとき玄々げん/\不可思議奇絶怪絶、あかきものちらりと見えて、背向うしろむきの婦人一人いちにん、我を去る十歩の内に、立ちしは夢か、幻か、我はた現心うつゝごころになりて思はず一歩ひとあし引退ひつさがれる、とたんに此方こなたを振返りし
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)