底本ていほん)” の例文
本郷ほんがう神田かんだ古本屋ふるほんやでよく見受けられる——は底本ていほんとしたバラク(Bulak)版が元々省略の多いものであり、其の上に二百ある話の中から半分の百だけを訳出したもので
「ああ、これは寛永二十年の活字本で珍しいものだ、今日の万葉集はすべてこれを底本ていほんにしているが、普通には千蔭ちかげ略解本りゃくげぼんが用いられている、よほど好書家でないとこれを持っていない」
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)