フロア)” の例文
ステイムと酒の香の温かいフロアに「触れタッチ」を与えながら、夜が更けて、やがて、夜の明けるのを知らない。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
一人の水夫は上半裸体の胴体を、寝床の手摺に結び付けたまま、フロアの方へ横筋違いにブラ下っていたが、左手の関節が脱臼するか折れるかしたらしく、ブランブランになって揺れていた。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
やっと六時を過ぎたばかりなので、広いグリルには、お客の影が少く、姉と見知らない一人の婦人とが、入口から左の少し小高くなっているフロア卓子テーブルに着いているのが、すぐ眼にはいった。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)