幾月日いくつきひ)” の例文
御米およね廣島ひろしま福岡ふくをか東京とうきやうのこひとづゝ記憶きおくそこに、うごかしがたい運命うんめいおごそかな支配しはいみとめて、そのおごそかな支配しはいもとつ、幾月日いくつきひ自分じぶん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そののち、幾月日いくつきひかたったのであります。このなかのいい兄弟きょうだいは、そのあいだ、せっせとはたらいたのでありました。
村の兄弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)
動かしがたい運命のおごそかな支配を認めて、その厳かな支配のもとに立つ、幾月日いくつきひの自分を、不思議にも同じ不幸を繰り返すべく作られた母であると観じた時、時ならぬ呪詛のろいの声を耳のはたに聞いた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)