“幽冥界”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうめいかい83.3%
カクリヨ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにまた幽霊は、幽冥界ゆうめいかいを訪れてから、おどろくほど様子が立派になった。彼の服装はきらびやかで、男らしい均斉のとれた高貴なすがたをひきたてていた。
どこからともなく聞えて来る幽冥界ゆうめいかいの声を聞く時、或は朦朧もうろうと現われきたるエクト・プラスムのこの世のものならぬ放射光を目にする時、人は名状し難き歓喜を味うのだ。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
何にしても、出雲びとも、大倭ヤマトびとも、海と幽冥界カクリヨとを聯絡させて考へて居たと思うてもよい様である
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
私どもの今の宗教的印象を分解して見ても、幽冥界カクリヨに属してゐる者は、一つに扱うて居る場合が多い。単に神の住みかと言ふだけではない。悪魔の世界なる内容も持つて居る。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)