平常しょっちゅう)” の例文
平常しょっちゅう店の若い番頭や手代の顔をにらみ付けるような眼付をしていたが、しかしそれは彼女が普通の下女奉公と同じに見られまいとする矜持ほこりからであった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あの人も旦那さんが弱くッて……平常しょっちゅうつまらない、つまらないッて、愚痴ばかしコボして……」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「どれ程俺があれに言って聞かせて、貴様は最早死んだ者だ、そう思って温順おとなしくしておれ、さとりを開いたような気分でおれッて、平常しょっちゅう言うんだが……それが彼には解らない」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)