“山気”のいろいろな読み方と例文
旧字:山氣
読み方割合
さんき59.4%
やまぎ15.6%
やまき12.5%
やまけ9.4%
やまっけ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
車窓に襲いかかる山気さんきが、次第に濃密の度を加えて来るにつれて、汽車はざッざッと云う音を立てて、静に高原地を登っていった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
すなわち一転すれば冒険心となり、再転すれば山気やまぎとなるのである。げんに彼の父は山気のために失敗し、彼の兄は冒険のために死んだ。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
甲州人というやつは、一体になかなか山気やまきがある。あの小僧なんぞも、あれでよく抜けたらエラ者になりそうだ。あれ、見えなくなってしまった、また谷底へ下りたかな。
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
話しぶりにも、真実さがあるかと思えば、なかなか山気やまけもいう。まともにそのまま信じきれない言葉が往々出る。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昔の事は知りませんが、私が始めて逢いました時は、そんな山気やまっけのある人のようでもなく、至って柔和な、人の好さそうな和尚おしょうさんでしたわ。
むかでの跫音 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)