小鋸このこぎり)” の例文
花よ、もし御門みかどの国にいるならば、はさみ小鋸このこぎりに身を固めた恐ろしい人にいつか会うかもしれぬ。その人はみずから「生花の宗匠」と称している。彼は医者の権利を要求する。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
道服を着た医師くすしめいた男が、盆の上に整然と並べられている、小刀メス小槌こづち小鋸このこぎり生皮剥なまかわはぎの薄刃物、生き眼刳りの小菱鉾こびしぼこ生爪なまづめ剥がしの偃月えんげつ形のきり、幾本かの針といったような物を
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)