“小部屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こべや72.7%
カビネット18.2%
カビネ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葉子はその朝暗いうちに床を離れて、蔵の陰になつた自分の小部屋こべやにはいって、前々から片づけかけていた衣類の始末をし始めた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
主人の伯は小部屋カビネットより出でて、「ものくるおしきイイダが当座の曲は、いつものことにて珍らしからねど、君はさこそ驚きたまいけめ」とわれに会釈えしゃくしぬ。
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それに続く王妃の小部屋カビネが二つ三つ、思いきって小さい部屋ながら心にくい装飾を凝らし、書斎もあれば、浴室も付いていて、小さいサロンには其処にも美しい彼女の胸像があった。
パリの地下牢 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)