寅蔵とらぞう)” の例文
旧字:寅藏
留守番をしていた下男の寅蔵とらぞうは、自分の部屋で、はりに首を吊って自殺し、用箪笥ようだんすの錠前は壊され、その中に入れてあった手文庫の封が切れて、御墨付と短刀は、真っ赤な偽物と変っていたのです。
寅蔵とらぞうといいまする」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)