寂寞じゃくばく)” の例文
翁のゆきし後、火はくれないの光を放ちて、寂寞じゃくばくたる夜の闇のうちにおぼつかなく燃えたり。夜更け、潮みち、童らがたきし火も旅の翁が足跡も永久とこしえの波に消されぬ。
たき火 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)