定飛脚じょうびきゃく)” の例文
景蔵に言わせると、当時、鱗形屋うろこがたや定飛脚じょうびきゃくから出たものとして諸方に伝わった聞書ききがきなるものは必ずしも当日の真相を伝えてはない。その聞書には
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
或いは、空文からぶみを持たせて、本ものはわざと通常の文書の定飛脚じょうびきゃくにまぎれこませてやったりする例がある。で、内容はとにかく、中西、熊谷、ふたりの役目はそれですんだことになった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
京都から出た定飛脚じょうびきゃく聞書ききがきとして、来たる五月の十日を期する攘夷の布告がいよいよ家茂の名でおおやけにされたことが、この街道筋まで伝えられたのは、それから間もなくであった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)