どちら)” の例文
どちらも他の西瓜や甜瓜のやうに甘い味を持つてなまの儘稱美されるものではありません。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
見舞ひ或ひは永訣——そのどちらになるかは、東京を立つた時の彼には判らなかつた——のために大阪へ来たついでに、甥にさそはれて立寄つたのを機会に、しばらく逗留とうりうしたまでであつた。
(新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
白い瓜と隣合うたうねには此も地味な花が見えました。そこには深い青みをもつた瓜が成りました。それでどちらも大きな形を横へましたが、其うちでも青い瓜は一層大きく丈夫相でありました。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
どちらにしても彼はこの春朝寒の頃の感冒から、体の倦怠を感じてゐた。
浪の音 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
どちらでもよかつた。
(新字旧仮名) / 徳田秋声(著)