いらつめ)” の例文
大柔おおぬいらつめの寝顔や、その延長である寝すがたの全体が、いや応なしに彼を現実へ追ひ戻すのである。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
まがりなりにも夢の世界に身をまかせてゐられたからである。ところが、その顔が静止した。大柔ノいらつめの顔になつた。しかも、さつきからじつと見つめてゐるが、動きだす気配もない。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
大柔おおぬいらつめは、蘇我ノ赤兄あかえの二番目の娘で、ことし十八になる。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)