女丈夫じょじょうぶ)” の例文
新聞の受売からグット思い上りをした女丈夫じょじょうぶ、しかも気を使ッて一飯の恩はむくいぬがちでも、睚眥がいさいえんは必ず報ずるという蚰蜒魂げじげじだましい
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
いつしかわたくしのことをにもたぐいなき烈婦れっぷ……気性きしょう武芸ぶげい人並ひとなみすぐれた女丈夫じょじょうぶででもあるようにはやてたらしいのでございます。
が、今もまだはいっている、これにはふだんまっ昼間ぴるまでも湯巻ゆまき一つになったまま、川の中の石伝いしづたいに風呂へって来る女丈夫じょじょうぶもさすがに驚いたと言うことです。
温泉だより (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
せてはいるが、しっかりした躯つきで、眼にも力があるし、口のききかたなども歯切れがよく、いまだに親族のあいだで、女丈夫じょじょうぶといわれる意味が、その風貌によくあらわれていた。