大病たいびょう)” の例文
ところが、そのまもなく、王さまのお姫さまが大病たいびょうにかかりました。おひめさまは王さまの一人娘ひとりむすめで、王さまは、昼も夜も泣きとおしたので、目がつぶれました。
先頃ふと大病たいびょうかかった者があると聞いて、故郷こきょうに帰る途中立寄ってみるとわずかに一人に会った。
狂人日記 (新字新仮名) / 魯迅(著)
この福永船長は大病たいびょうにかかって、なにもできないようになり、三ヵ月ほどで死んでしまった。
海底の魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
村で大事な氏子うじこ大病たいびょうにかかって命のあやういときに、多くの人が出て祈願をする千度参せんどまいり、または数参かずまいり、度参たびまいりともいうものであるが、これなども最初はもっとひろく
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
此のお話はしばらきまして、是から信濃国しなのゝくにの上田ざい中の条に居ります、渡邊祖五郎と姉の娘お竹で、お竹は大病たいびょうで、田舎へ来ては勝手が変り、何かにつけて心配勝ち、なきだに病身のお竹
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
みやこ御所ごしょでは、天子てんしさまが大病たいびょうで、たいそうなさわぎをしているよ。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)