大囲炉裡おおいろり)” の例文
旧字:大圍爐裡
と、あの時、大囲炉裡おおいろりに、大茶釜おおちゃがまをかけた前に待っていたむつむつしたような重い口の博士は諧謔かいぎゃく家だったが、その人も震災後の十四年になくなられた。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
……(鯉跳ねる)わい! 銀のうろこだ。ずずんと重い。四貫目あるべい。村長様が、大囲炉裡おおいろりの自在竹に掛った滝登りより、えッとでっけえ。こりゃおらがで食おうより、村会議員のひげどのに売るべいわさ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)